2024 年 9 月に発売された “語り合う京大数学” についてご紹介します!

概要

京都大学の入試問題を題材とし,その背景にある数学を古賀真輝さん (開成中学校・高等学校の先生) & 林で議論しながら深掘りする一冊です!
3 次元ベクトルの応用から始まり,多変数関数の極値を調べたり,直交座標以外の座標で面積や体積を計算したり,微分方程式を立てて解いたり,合同式に関する定理を調べたり,群・環・体について学んだり…….
学校教科書の範囲なんて無視して,数学の一部を自由に散策していきます.
全 15 章のオムニバス形式になっており,おおよそどこから読んでも楽しめるようになっています.
なお,これは拙著 “語りかける東大数学 -奥深き理工学への招待-” (昨年発売) の姉妹書です.
詳細目次
第 0 章 はじめに
0.1 表記に関する注意事項
0.2 行列に関する基礎知識
0.3 微分積分に関する基礎知識
第 1 章 三次元ベクトルを使いこなす
1.1 空間内の“ナナメ” の円周
1.2 内積の復習
1.3 正射影ベクトルを自由自在に使いこなす
1.4 こんどは外積!
第 2 章 拘束条件下での極値決定
2.1 2変数関数の値域はどう調べる?
2.2 多変数関数の微分入門
2.3 ラグランジュの未定乗数法
2.4 未定乗数法の応用例:懸垂曲線
第 3 章 “流れ” を調べる変換
3.1 一見ただの複素数の問題だが……
3.2 等角写像
3.3 ジューコフスキー変換
3.4 ジューコフスキー変換で“流れ” を求める
3.5 そのほかの応用例:二つの曲線がなす角
第 4 章 座標変換と求積
4.1 斜交座標での面積計算
4.2 ヤコビアンとは
4.3 ヤコビアンの応用例
第 5 章 グラフの形と大小評価
5.1 知識の有無で難度が変わる,不等式の証明問題
5.2 関数のグラフと2階導関数の関係
5.3 凸関数と凸不等式の一般論
5.4 凸不等式の知識を用いると……
5.5 もっと活用してみよう:sinの積の最大値は?
5.6 凸不等式から派生するさまざまな不等式
5.7 もう一つの応用例:エントロピー
第 6 章 オーダー評価
6.1 大雑把に見積もる
6.2 特定の関数形での評価にチャレンジ!
6.3 スターリングの公式
6.4 オーダー評価のそのほかの例:計算量
6.5 誤差を評価する
第 7 章 テイラー展開
7.1 数学Ⅲの知識をフル活用する問題に挑戦!
7.2 背景にあるのは“テイラー展開”
7.3 テイラー展開と関連づけられる問題
7.4 物理におけるテイラー展開
第 8 章 確率と母関数
8.1 線型代数で確率の問題を攻略する
8.2 母関数を活用して確率の問題を解く
8.3 京大入試における,母関数の様々な応用例
8.4 数え上げの問題における母関数の活用例
第 9 章 微分方程式
9.1 入試問題で微分方程式が登場!
9.2 こんどは京大の微分方程式の問題に挑戦
9.3 流出速度が水深の平方根に比例するという仮定の根拠
9.4 ガソリンの使い方を最適化する
第 10 章 点の運動と面積計算
10.1 曲線により囲まれた図形の面積
10.2 座標平面上の三角形の面積公式をあらためて
10.3 三角形の面積公式の応用(ガウス・グリーンの定理)
10.4 ガウス・グリーンの定理を用いて攻略
第 11 章 無理数の性質
11.1 無理数の定義
11.2 “いつか戻ってくる”条件は?
11.3 稠密性に関連した難問に挑戦!
11.4 無理数の稠密性
11.5 数学の森 in Kyoto
第 12 章 奥深き合同式の世界
12.1 合同式の定義と基本性質
12.2 合同式と素数に関するとある定理
12.3 フェルマーの小定理の主張と証明
12.4 素数と合同式に関するもう一つの定理
12.5 群の理論と,フェルマーの小定理・ウィルソンの定理
第 13 章 多項式の世界
13.1 多項式の合同式を活用してみよう
13.2 もう一つの類題
13.3 多項式の剰余環,複素数の構成
13.4 多項式環の因数分解の一意性
第 14 章 体論
14.1 無理数の線型独立性と多項式
14.2 体の理論
14.3 最小多項式の“最小”
14.4 アイゼンシュタイン多項式
14.5 最小多項式を用いた有理化の方法
14.6 円分体
第 15 章 p 進数の世界
15.1 素因数に関する様々な問題
15.2 p進法に関する重要定理
15.3 p進絶対値とその性質
15.4 p進数
15.5 ヘンゼルの補題を用いてラスボスを倒す
読者様の声
読者様の声の一部をご紹介します.



重版になりました!
昨年発売の “語りかける東大数学” と同時に,本書も重版が決まりました.
おかげさまで,たくさんの方にお読みいただいております.ありがとうございます.
数学の奥深い世界に旅立とう!

古賀さんのご尽力のおかげで,“語りかける東大数学” よりもさらに幅広い分野を扱うことができました.
・文系 / 理系問わず,数学の難問に関心のある一般の方
・入試問題の伏線回収を楽しみたい大学生
・大学以降での学びに関心のある,理系志望の中高生
こんな方々であればきっと楽しめるはずです.
ぜひお読みください!

書籍情報
書名:語り合う京大数学 -奥深き数学の森へ-
著者:古賀真輝・林 俊介
出版社:オーム社
発売:2024年9月18日
